プライドがチョモランマで崩壊しそうだってよ

プライドが高い33歳女子の普通の日常を小説形式でお届けします。

女の友情

「イタイって何?ワタシの何がイタイわけ?」


プライドが崩れ落ちたついでに思い切ってケンスケに聞いてみた


「おまえ背伸びしすぎだろ?ありのままのシオリでいいのになんでそんなに背伸びするんだ?」


「背伸びって・・・だって・・」

 

 

ワタシハイイコダッタノニ・・・・

 

 

 


======8年前===================

 

カズキの妻からのメールを見てしまった・・旅行中はどうにかカズキにバレないように努めたが、心の中のモヤは決して晴れず。


美しい青空の下を歩く事がつらくなっていた。


カズキは奥さんと愛し合ってたの?そんなまさか・・毎日こんな事を1人で考えては否定し、食欲もなくなり血色も悪くなった。

同期のマイと美香とは相変わらず他愛も無い話をする仲ではあったが、カズキのことを言ってはいなかった。

言える分けない、マイと美香はカズキのことが好きで玉砕しておかしくなった2人だから。

それももう時効でいいかな?

 

今の辛さをわかって貰えるのは2人なのかもしれない。


「今日は2人に聞いてもらいことがあるの」


会社のメールで連絡する。すかさずマイから返信。


「おっと、その感じはしんみり系だね?【こみね】でしっぽりと行きましょうか。」

続いて美香からも。

「【こみね】了解。マスターにTELしておきます。19時から3名個室でーー!」

 

チームワークが良すぎて泣けてくる。

本当に信頼できる2人だから、きっと励ましてくれる。今の私を救ってくれるのは2人だ。

 

そう確信した。

 

18時50分、マイと美香とエントランスで待ち合わせをして行きつけの焼き鳥や【こみね】に向かう。
この店は高層ビル街にある割りにリーズナブルで美味しいから3人でしっぽり飲むときは決まってココ。

 


「改まって、話ってなによ?カレシでもできた?

マイがぐいぐい聞いてくる。


「えっと、、、実は、、、今、付き合ってる人がいます。」


「ええええええええええええええええええええ!!!シオリそんなことぜんぜん言ってなかったじゃん!誰々??」


マイと美香は思ったとおりの反応。


「誰!?!どんな人?!教えてよーー!」

 

・・・・・・・


少しの沈黙の後私は口を開いた

 

 

 

「サクライカズキさん・・・」

 

 

 

 

 

「え」
「え」

 

 

 


マイと美香は30秒ほど黙り込んでしまった。

 

 

 


「えっと、あの結婚してるのは知ってたし・・マイと美香が昔、恋してた事も分かってて・・でもそれでも好きになってしまって・・
マイと美香はもう3年前に終わって・・」


しどろもどろに説明していたら、美香が遮って話を始める。

 

「あのさぁ、カズキっ・・あの最低オトコと付き合ってるわけ?!ねぇ、シオリ?あぁ、あんたねぇ、、、


あのさ、黙ってたけど本当のこと教えてあげるわ。

3年前にさマイとさ私で既婚者だから諦めたっていってた時、実は諦め切れなくて私はカズキとつながってたんだよね。
奥さんとは愛なんてないからって言ってたし。

マイの前では諦めたふりしてたし既婚者と知って辛いっていうそぶりでいたけどさ。

それで、私がさ会社のお金に手をつけたのも、、

あれってカズキとシンガポール旅行行った時にカジノでカズキが200万ぐらい大負けしちゃって、子犬のようにクンクンなくからさ会社のお金に手をつけてしまったんだよ。

そこまでしてあげたのに、旅行の翌月には妻にばれそうだからこの関係やめたいってメールを送ってきてさ、私もバカだから体だけの関係でもいいからってそっからグダグダ今も続けてるよ・・・


今さ、あいつの奥さん妊娠してんだよね。つーか私はカズキの子供一回堕ろしたのに・・産みたかったのに・・・むかつく。」

 

 

 

「・・・・え、そんな・・」


耳を疑うようなカズキの話に動揺が隠せなかった・・・


美香にはかける言葉も見つからなくて・・

 

何分沈黙が続いただろう。

 

 

 

 

 


次に話し始めたのはマイだった。

 

「ひどいよ・・・2人ともひどいよ・・・


私にだまってカズキと付き合ってた!?なんでコソコソそういうことするの・・

 

 

ごめん今日帰る。
もう今までどおり友達に戻る事なんて無理だから。

しばらくほっといてほしい。」

 


マイは3千円置いて帰っていった。

 


「シオリとカズキが付き合ってたなんて本当にむかつく・・あたしも帰るわ。あんた、痛い目みないといいね。」

 

 

 


美香はまだカズキのことが大好きなんだな・・
意味深な言葉を残して美香も帰っていった。

 


カズキのことを相談したかっただけなのにとんでもないことになってしまった。。女の友情はもろいな。

 

 







事の重大さに気付いたのは、翌日会社に行ってからである。

 


全社宛てに匿名でワタシとカズキの付き合いを告発するメールが届いていたのだ。

 

 

 

 

 


ヤラレタ

 


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