23歳冬のハナシ。
マイと美香とワタシは銀行の同期入社。
美香は一般職で、マイと同じ高校大学そして親友。(マーチだったかな?)
マイとワタシは総合職で女子2人だけだったから、意気投合。
マイ、美香、ワタシの3人は半ば当然のように仲良くなった。
毎晩、仕事帰りに安い立ち飲みでビールを飲んで、真剣に仕事について話したり。
もちろん恋バナは欠かさずで、今どんな人が気になるとか、メールしてるとか逐一報告しあったり。
合コンもそれなりに行ったし、トリプルデートみたいなことも楽しんでいた。
社会人を謳歌してる!っていう感覚に酔っていた毎日。
でも、女三人ってなかなかうまくいかないってイウデショ?
入社2年目、23歳の冬、マイと美香は同じ男性を好きになっていた。でもその男性は既婚者だったようで。
マイと美香は落ち込んでいたし、ライバルになったことにもショックを受けていた。
そのハナシを聞きながら、ただただ相槌をうって2人を慰めていた。
でも
後日、既婚者と知りながら・・・マイと美香が好きだったと知りながら、、ワタシはその男性とお付き合いをした。
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カレの名はサクライカズキ。
23歳の冬、コンサルティング会社の桜井カズキがバツの悪そうな顔で私たちの勤める銀行にアポイントに来た。
これが私たちの~出会い~
たまたま会社の受付をしたワタシはこの桜井カズキがマイと美香のアレということにすぐに気がついた。
だって、マイと美香はカズキの特徴、社名、癖。なんでも教えてくれていたから。
カズキ「あ、あの、山田部長と14時からお打ち合わせの約束をしているサクライと申します・・ゴニョゴニョ」
「お話はいろいろ聞いていますよ笑 さくらいさんワタシの親友達に悪さしないでくださいよぉ~」
なんだか初対面な気がしなくて、ついおちょくってしまった。
カズキ「イヤ、悪さなんて・・オレはタダ・・・あ、いやボクは・・・・なんでも・・・あぁあ」
「フフ大丈夫、2人はもうすっかり元気になって新しい出会いに向けて勢力的に活動中ですよ笑」
カズキ「ホッ!!!ならよかった・・・正直御社にに来て2人に顔合わせたらどうしようってハラハラしてたんだよね、そんなつもりじゃなかったけど結果的に傷つけてしまったし。」
「そうですね。それはそれは・・・傷ついていましたよぉ」
カズキ「あああああだよね。オレってバカだなーほんと。どうしたらいいんだろう。改めて、2人に謝りたいなぁ、、でもオレはそんな連絡とる資格ないよな、、あぁぁ」
慌てふためいてるカズキの様子がほんっとーに面白くて笑わずにはいられなかった。
「アハハハハハハ・・・ごめんなさい、わらっちゃって・・・ほんと素直な方ですね。マイと美香に何か伝言しましょうか?」
カズキ「うーーーんそうだなーーあーどうしよ・・・直接言った方がいいかな、いやでもいうのもつらいなーこまったなーウーンすっみません、答えが出ません・・・あの、あとで・・・あぁこんなこといったらまた軽い人間だと勘違いされるか・・いやでも2人のこと相談したいので連絡先きいてもよいですか?あ、すみません名前も聞く前に連絡先きくだなんて・・わ、ああ、あ、あ」
「アハハハハほんとーにあわてすぎですよ。美香とマイは大切な友人です。一緒に考えますよ。ちゃんと和解してください笑」
この時のワタシは純粋に美香とマイが幸せになれるよう
お手伝いをするつもりだった。
ほんとうにただ、それだけ。
だって「ワタシハイイコ」だったから